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0知識からリーマン・ショックをわかりやすく解説

経済を学ぶ

リーマン・ショックと言えば「とにかく大変な不況に襲われた」という印象があります。
その実態は100年に1度レベル(世界恐慌クラス)の経済危機とまで危惧されました。

日本では「リーマン・ショック」という呼び名が一般的に浸透していますが、世界的には「世界金融危機」と呼ばれています。
「世界の金融が危機」と聞けば事の重大さは一発で理解出来ます。

今回はリーマン・ショックの中身を0知識からわかりやすく解説します。

●この記事で書いてあること
「リーマン・ショックが起きて世界経済はどう変化したのか?」
「なぜリーマン・ショックは起きたのか?」
「今後のリーマン・ショック級の経済危機は起こるのか?」

リーマン・ショック(世界金融危機)とは

リーマン・ブラザーズとは

リーマン・ブラザーズは1850年創設の米国の大手投資機関。
最盛期には米国内第4位の巨大証券会社・投資銀行でした。
→ゴールドマンサックス、モルガンスタンレー、メリルリンチに次ぐ規模

同社は2017年度、売上高590億ドル、総資産6900億ドルを誇りました。
総資産は現在の野村HD、トヨタ自動車より遥か上。

リーマン・ブラザーズ経営破綻

リーマン・ショックとはリーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発した一連の世界金融危機を指します。

リーマン・ショックは和製英語であり、欧米では「世界金融危機」と呼ばれています。
「世界金融危機」はリーマン・ブラザーズ破綻以前からの経済危機を包括した呼称です。

リーマン・ブラザーズは2008年9月、負債総額約64兆円と共に倒産しました。
市場最大の倒産は、米国内企業をドミノ倒しのように倒産に追い込んでいきます。

総資産約70兆超えの企業が経営破綻するわけですから、ただの倒産とは異なります。

経済全体に影響を及ぼす大企業の経営破綻は企業買収や政府の介入が発生します。
ただ、当時のリーマン・ブラザーズが抱えていた負債が余りにも深刻であったために米国政府ですら介入することが出来ませんでした。

世界的ダメージ

同社が発行していた社債・投信を保有する企業へ直接的な影響。
更には取引先へと経済危機は連鎖的に波及していきます。

リーマン・ショックにより米国内の主要産業が壊滅的なダメージを受けます。
GM、クライスラーなどの米国世界的企業も次々と経営破綻していきます。

米国経済は世界経済と直結していますので勿論、リーマン・ショックは世界へ飛び火します。
日本では急激な円高が進み、輸出企業が軒並み冷え込み、一般消費にまで影響を与える不況が訪れます。

世界の基軸通貨であるドルへの信用が揺らぐので、世界経済は大混乱です。
中には国家間で物々交換をし始めるカオスぶりでした。

株価、雇用、消費

株価大暴落

リーマン・ブラザーズの経営破綻により、まず世界中のマーケットが反応します。

世界で最も代表的な株価指数であるダウ平均株価は2007年まで最高値をマークしていまいした。
それが一転、ダウ平均株価は史上最悪となる777ドル安を記録します。

ダウ大暴落は世界中に飛散、欧州、アジアの金融マーケットで次々と暴落が始まります。
日経平均株価も1ヵ月ほどで7,000円近くの下げ幅を記録します。

26年振りの安値更新という異常事態を招きます。

失業率増加

株価が暴落した分、企業の資金繰りは難航します。
人員削減へと舵を取り、多くの失業者が生まれます。

日本では戦後最悪の失業率を記録します。
世界で雇用を巡る問題が深刻化していきました。

消費減退

失業率の増加と共に、賃金は削減されます。
すると個人消費が落ち込むという悪循環が生じます。

各国の政府は消費喚起に奔走します。
他国が不況から脱する中、日本では安倍政権(アベノミクス)が誕生するまで長らく不況が続きました。

リーマン・ショックが起きた原因

サブプライムローンとは

リーマン・ショックが発生した頃、セットで騒がれたのがサブプライムローンです。
正しい理解が進んでいないとリーマン・ショックとサブプライムローンが混同してしまいます。

リーマン・ショックが結果であり、サブプライムローンが原因です。
つまり、リーマン・ショック(世界金融危機)を引き起こしたのが「サブプライムローン」ということになります。

サブプライムローンとは「低所得者層向け住宅ローン」を指します。
返済能力の低い低所得者層に審査の極めて緩いローンを許しました。

ガバガバ設計

サブプライム層の低所得者は僅かな頭金と利子のみで憧れのマイホームを持つことが出来ます。

しかし、残念ながらマイホームを手に入れた人は返済不能に陥ります。
元来、返済能力の低い人向けのローンですので破綻ありきのガバガバ設計です。
課されるローンの複利で返済が濃厚です。

サブプライムローン利用者は返済不能に陥った際はマイホームを担保にすることが出来ます。
マイホームを手放せば返済義務がなくなります。

返済が出来なくなれば、マイホームを手放なして、賃貸暮らしに戻ればいいのです。
制度としては火の車ですが、低所得者層の人にとっては美味しい話です。

住宅バブルと債権の証券化

サブプライムローンは破綻ありきの火の車です。

この制度が成立したのは2つの代表的な要因があります。
サブプライムローンを支えた要因が「住宅バブル」と「債権の証券化」です。

住宅バブル

米国では2000年代に入り、地価・住宅価格が高騰し続けていました。
住宅バブルをサブプライムローンが後押しする形となり更なる価格の高騰が続きます。

ローン会社は住宅を担保にして、返済義務を無くしても住宅価格が高騰するため、値上がり益を見込めました。
住宅購入者も膨らんだ利子を値上がり益で返済して、元本は住宅を担保に出来ます。

まさに両者win-winの関係が築かれ、サブプライムローンは一斉に広まりました。
住宅バブルが続く限り、サブプライムローン制度は機能します。

債券の証券化

サブプライムローンが深刻化した背景に債券の証券化があります。
米国は住宅ローンなども金融商品として売り出されます。

高リスクのサブプライムローンを他の商品と混同させ売り出しました。
ここで登場するのがリーマン・ブラザーズなどの大手投資金融会社です。

大手投資金融会社はローン会社、信用格付け会社と結託してサブプライムローンの一大キャンペーンを仕掛けます。

ローン会社は支払いが極めて低い人にもどんどんとローンを許します。
ローンは簡単に売り飛ばすことが出来るため、ローン会社はリスクを負わずに利益を出します。

リーマン・ブラザーズは積極的にサブプライムローンに手を出しました。
結果的に諸刃の剣となり経営破綻に追い込まれます。
住宅バブルが崩壊すれば残るのは大量の不良債権のみです。

なぜサブプライムローンを買われたのか?

なぜサブプライムローンが蔓延したのかは疑問です。

当時、サプブライム関連証券は信用格付け会社から不適当な信用を得ていました。
格付け機関から信用を得ていたこともサブプライムローンの拡大を増長させました。

不適当な信用において、一部で格付け機関は利益相反行為を指摘されています。
結果として、過剰なバブルを生み助長してしまった格付け機関への疑問は残ります。

今後もリーマン・ショック級の経済危機は起こり得る

リーマン・ショック級

現在では金融危機を語る時、必ず引き合いに出されるのがリーマン・ショックです。
リーマン・ショック級の経済危機かどうかがまず議論されます。

「今後、リーマン・ショック級の経済危機は起こる得るか?」というのは愚問です。
資本主義は未だ完成をみず、今後もリーマンクラスの経済危機はいつか必ずおきます。

リーマン級を指す50%を超えるの株式の下落はそうそうありません。
ただ、リーマン級の爆弾は世界中に転がっています。

イギリスのEU離脱、米中貿易戦争などネタはそこら中に転がっています。
どのタイミングで暴落の引き金を引くかは誰にも分かりません。

予兆があっても

リーマン・ショックの際もリーマン・ブラザーズが破綻する前に世界経済危機の予兆はありました。

2017年4月はサブプライムローンを提供していた大手銀行が経営破綻。
サブプライム融資関連銘柄は株価が暴落しています。

同年7月はサブプライム証券を扱う投資金融会社が経営破綻危機に晒されています。
同年8月はパリバショックという金融危機にも直面しています。
パリバショックは投資家がサブプライムを扱うファンドからの解約凍結という事態も起きています。

このような予兆がありながらもリーマン・ショックは避けることが出来ませんでした。

小事故として危険シグナルを発信されていてもそれを読み解くのはとても困難ということが理解できます。

儲けるなど言語道断

リーマン・ショックの予兆もリーマン・ショックが起きたからこそ関連付けて説明できます。
いわば結果論でしかありません。

バブルの際中にリスクを整理することの出来る人は投資家でも限られた人物だけです。
個人投資家が暴落局面で逆張りで稼ぐなど夢のまた夢でしょう。

「一寸先は闇、神のみぞ知る」が原則というのを教えられます。

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