日大アメフト部の悪質タックルは傷害事件

昨日、病院の待合室でぼけーっとTVを眺めていたら、『とくダネ!』で日本大学アメフト部の悪質タックルを巡る報道がされていました。

簡潔に内容をまとめると、日大の選手が複数回に渡り、無防備な相手選手に悪質なタックルを繰り返したというものです。

僕は日本のフットボール(アメフト)には特に興味がないのですが、NFL(アメリカのフットボールのプロリーグ)は大好きで毎シーズン夢中になっています。

なので、今回の日大の悪質なタックル事件が通常のフットボールのプレイとはかけ離れていて、とても憤りを感じています。

今回のエントリーでは、日大アメフト部の悪質タックル(傷害事件と言ってもいいレベル)についての概要やこの事件の責任問題ついてまで議論していきたいと思います。

日本のフットボール(アメフト)について

大学で形成される日本のフットボール社会

日本のアメリカンフットボール(以下フットボール)の競技人口は、本番アメリカに比べたら全く大したことありません。
プロリーグがあるわけでもなく、Xリーグという社会人リーグが存在するだけで、サッカーや野球などのメジャースポーツに比べると、熱狂的なファンはごく一部に限られています。

ただ、こと大学の部活動レベルに限って、考えるとフットボールは日本のメジャースポーツと遜色ない花形の部活動に当たります。

この特質的な背景としては、戦後、アメリカナイズされた日本の文化形成の一端として、大学のフットボール人気が高まったのだと思います。

尚、本場アメリカでの、大学のフットボールはNFL(プロリーグ)並みの人気があります。(日本で言うところの夏の高校野球みたいなもの)

 

フットボールという競技

まずは、今回の悪質なタックル事件が起きたフットボールという競技について学んでいきましょう。

フットボールは、ラグビーやサッカーなどと同じように、競技中に相手選手とのボディコンタクトを激しく行いながら、ボールを奪い合うスポーツです。

本場アメリカのNFLでは、身長2m、100キロを超す大男が、100M走を十秒台で走り、相手選手へタックルしていきます。

その圧倒的な身体能力を有して、人間同士がぶつかり合うダイナミックな競技の魅力に多くのフットボールファンがアメリカには存在します。(NFLはアメリカで最も知名度の高いスポーツリーグです)

勿論、フットボール自体は選手の安全面を第一に考えて、ルールが設計されているので、故意のタックルにはファウル(罰則)が設けられています。

なので、選手はルール上に乗っ取って、正当なタックルで相手を倒すことが求められています。
そして、正当なタックルは称賛されるべきプレーとなっていて、タックル自体は試合の魅力を高めるプレーです。

フットボールはスポーツの中でも特別にボディコンタクトの激しいスポーツだということを鑑みて、この問題を議論する必要があります。
また、そのボディコンタクトの激しさから、選手の安全を守ることが第一に考えられてルールが設計されています。

日大アメフト部の悪質タックル事件

日本大学VS関西学院大で起きた悪質事件

それでは、本題の日大アメフト部の悪質タックルについて、議論していきたいと思います。

この事件は、5月6日に行われた日本大学(以下日大)と関西学院大学(以下関学)の定期戦で起きました。

ことの内容は日大の選手が、関学の選手に対して、とても危険で悪質なタックルを試合中、複数回に渡り行ったことです。
関学の選手はプレーに関係ない無防備な状態で、危険なタックルを受けて、負傷しています。

大学のアメフト勢力図で、日大は東の横綱と関学は西の横綱という二大巨頭です。
その両者の試合で起きた悪質な事件であるため、注目度が高まり、日本のフットボールの在り方を根本的に揺るがす大問題となっているわけです。

 

フットボールにおけるタックルの正当性

この事件の問題点として、「フットボールにおけるタックルが、どこまでが正当で、どこからが悪質なものか」という点があります。

「タックルの正当性」については、最終的にレフェリーが、「タックルの正当性」をジャッジするわけですが、フットボールというのは、何しろ一瞬のスポーツなので、「不意に体が動いて、勢いで相手にタックル(レイトヒット)してしまうこと」もある訳です。

勿論、この場合のタックルは、ペナルティとして、タックルをしたチーム(又は個人)に罰則がされる訳ですが、フットボールというスポーツの性質上、「不意に体が動いてしまう」というのは、ある程度しょうがない部分もあるのです。

NFLでは、QB(今回の被害選手のポジション)へのレイトヒットは厳しく制限されていますが、QBへのプレッシャーはゲームを有利に運ぶために反則ギリギリでQBへタックルをします。

 

明らかに悪質なタックル⇒傷害事件とまでいえる

今回の事件は、フットボールというスポーツの性質を考慮しても、「不意に体が動いてしまった」とか「QBにプレッシャーをかける」というレベルの話ではありません。

日大の選手の悪質なタックルは、プレーに全く関与していない無防備な選手に向けて、意図的に日大の選手がタックルを仕掛けにいっています。

想像してみて欲しいのですが、無防備に突っ立っている人間(QB)の処に、屈強な男がもうスピードで体当たりしてくるわけです。
100キロ近い体重がその人間に圧し掛かるのです。信じられないほど危険な行為です。

更に今回の場合は、タックルした後も、その被害選手に負荷を掛けるような相当な悪質なタックルです。

これは、どう考えても、危険な行為なわけで、「フットボールというスポーツの中で行われた傷害事件」とまで言えます。

そして、信じられないのが、このような悪質なタックルを試合中に複数回も繰り返していることです。
これには、日大の監督やコーチが「関与していない」では済まされず、加害選手だけの問題ではありません。

 

幸いにも、今回の被害選手は選手生命に関わることはなかったのですが、一歩間違えば、命そのものを失っていたかもしれません。

それ位に今回の日大の選手の悪質なタックルは、重要な問題であると思われます。
また、この問題は「スポーツにおける傷害は認められるのか?」といった問題提起にも繋がります。

 

日大の悪質タックル事件の責任は?

事件の処置

今回の事件を関学サイドが日大側に抗議したことによって、この事件が明るみに出ました。
一方で、今のところ日大側は悪質なタックルに至る経緯を明らかにしていません。

また、東大を始め、その他のチームも日大との定期戦をボイコットする動きが起こっています。
このボイコットは、「自軍の選手を危険に晒すわけにはいかない」という賢明な判断だと思います。

関東学生アメリカンフットボール連盟は、悪質タックルをした当該選手に対外試合出場禁止と指導者への厳重注意という暫定的な処分を下していますが、この処分軽すぎるのでないかと僕は思います。

当該選手の対外試合出場禁止というのは問題ないと思うのですが、「指導者への厳重注意」だけって「えっ?注意するだけかよ?」と思ってしまいます。

これには、今回の事件の責任についても言及する必要があります。

 

悪質なタックル事件の責任は?

今回の悪質なタックルを生み出した責任はどこにあるのかを議論していきたいと思います。

僕はこの事件の責任は、監督をはじめとしたチーム全体に及ぶと思っています。

フットボールでは、QB(この事件の被害選手のポジション)に「どんどんプレッシャーをかけていけ」という指示は当たり前のようにでます。

その指示自体は問題性はないのですが、今回の事件は、「プレッシャーどうのこうのよりも、明らかな相手選手の潰し行為は明らかです」です。
⇒気になるかたはネットで検索すれば、その悪質性をご覧いただけると思います。

以下、この事件の責任問題をまとめます

①監督やコーチの潰し行為の指示があった場合 or ②加害選手独断の潰し行為

 

①監督やコーチの潰し行為の指示があった場合

加害選手にとって上からの圧力で潰し行為に及んだ可能性もあるので、加害選手を一方的に弾劾するのは、ちょっとどうかなとは思います。
無論、悪質なタックルをしたのだから、資格停止は妥当でしょう。

「監督やコーチの潰し行為の指示があった場合」は、監督、コーチを含めた資格停止orフットボール業界追放くらいの措置は必要であると思います。

また、日大アメフト部の活動停止も視野に入れるべきです。
組織ぐるみの悪質なタックルの可能性が僕は高いかなと思います。

 

②加害選手独断の潰し行為

加害選手の資格停止やフットボール業界からの追放も視野に入れるべき。

監督やコーチにも責任があります。
この選手が同試合中に、複数回に渡って悪質なタックル繰り返していることを考えると、見識ある監督なら、危険行為を繰り返す選手を試合には出場させ続けなでしょう。

日大の監督やコーチにも悪質なタックルを許容していた責任があります。なので、監督やコーチの資格停止orフットボール業界からの追が妥当でしょう。
また、これも日大アメフト部の活動も停止するべきであろう。

 

スポーツにおける傷害事件

スポーツならなんでもありか?

今回の日大の悪質なタックル事件にて、本質的な問題は「スポーツにおける傷害行為はありか?」という点につきます。
スポーツは本来、相手と競うことで成り立つ行為です。

そして、相手と競う行為であるスポーツは、時にエスカレートすることによって、相手へのリスペクトを欠き、相手を蹴落とす行為がなされます。

それが、直にボディコンタクトを要する競技だと、より暴力的な行為に繋がることがあります。
スポーツは争っている状態のわけですから、沸点の低い選手は、すぐに相手への暴力的行為を繰り返します。

これはどのスポーツにも共通していますね。

 

スポーツでも傷害事件として取り扱うべき

僕が今回の日大の悪質なタックル事件を見ていて思ったことは、「スポーツ中だから仕方ない」、「○○上の格闘技」、「短気な選手だから」とかいう言い訳は通用しないと思います。

スポーツは相手がいてこそ、成り立つ、リスペクトの行為であるというスポーツマンシップに乗っ取る必要があります。
ボクシングで、相手を殴り倒してKOした後に、相手選手を気遣う場面がありますが、これこそスポーツのあるべき姿なのではないでしょうか?

ましてや、格闘技でもないフットボールにおいて、「相手を一方的に傷つける行為」は、犯罪であると思うのです。
それを指示している人がいたとすれば、その人も罪に問われるべきです。

スポーツの中の「ちょっと試合中で熱くなってしまって…」なんて言い訳通用しませんよ。
運転中に「ちょっと熱くなってしまって…」と言って、人を轢いても、そんな言い訳通用しないでしょ。

今回の日大の悪質なタックル事件は、社会的な責任というより、刑事罰的な問題だと思うんですよね。
まあ現実的に、社会的責任を問われることになるのでしょうが

 

まとめ

今回の一件で日本のフットボールのレベルがまた落ちることになるでしょう。

過去にNFLでもコーチによる悪質なタックルの指示が露呈したこともありましたが、悲しいかなこういう残念な事件を通してスポーツがフェアなものになっていく過程があるんだろうね。

日大アメフト部の関係者で、この行為に全く関与していない人には厳しい措置だろうけど、日大アメフト部の活動停止が妥当なラインだと思う。

加害選手や日大の監督、コーチは社会的制裁を、受けてしまうわけだけど、それくらい危険な行為をしたということだろう。

スポーツは格闘技じゃない。
○○上の格闘技っていう表現やめろ。危険行為を助長するだけ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。