【イスラム世界】スンニ派とシーア派の違いをわかりやすく解説

イスラム宗派 マップ

イスラム教はスンニ派とシーア派の2つの大きな宗派に分かれます。
スンニ派とシーア派の宗派の違いはイスラム圏に大きな禍根を残しました。

宗派の違いは国家間の対立を生み、敵対関係が生まれてしまいます。

シリア、イエメン、イラクで未だに続く内戦は何れも宗教的対立が背景に絡んでいます。
今回はイスラム圏を分かつイスラム教スンニ派とシーア派の違いをまとめます。

スンニ派とシーア派がもたらすもの

宗派の主な違い

イスラム教は開祖ムハンマドによって成立します。

ムハンマドの死後、最高権威者(カリフ)を巡り、2つの宗派が対立します。
それがスンニ派とシーア派の宗派争いです。

宗派の違いは「ムハンマドの後継者」を巡る考え方にあります。

スンニ派はムハンマドの娘婿アリーを含む4人をカリフ(最高指導者)と認めます。
シーア派はアリーとその子孫のみを正当な後継者(イマーム)と認めます。

スンニ派はムハンマドの言行をより尊重する路線
シーア派はムハンマドの血縁をより尊重する路線

宗派争い

スンニ派、シーア派の宗派争いは中東諸国で勃発しています。

宗教的対立の背景にはイデオロギー以外の要素が大きく関係します。
原油、政権運営と利権を巡る争いが根本にあります。

利権を失った勢力は過激派組織へと変貌し、テロ行為を繰り広げます。

ISILの土台はスンニ派の過激派組織です。
彼らはかつて崩壊したイラク・フセイン政権の支配層でした。

過激派組織は宗教的大義を掲げて、テロ行為を繰り返します。
宗教的対立はシンボル的な役割の部分もあります。

必ずしも対立するわけではない

スンニ派、シーア派は必ずしも敵対するわけではありません。
信徒の割合に偏重がない国、地域では宗派を超えた結婚、交流があります。

各宗派、どちらかが優位というものもありません。
考え方、信教の違いです。

 

スンニ派とシーア派について

イスラム宗派 マップ

スンニ派

スンニ派はムスリム全体の80%強です。
中東諸国のほとんどがスンニ派で多数を占めます。

スンニ派はムハンマドの言行が尊重される宗派です。
イスラム法学者はムハンマドの言行を4つの四法源として定めています。

コーラン、スンナ、イジュマー、キヤースの四源法を重視します。
イスラム法は四源法から導かれ、4つの法学派に分かれます。

法学派が分かれるため、一口にスンニ派とはいえ、寛容から厳格なものまで幅広いです。
サウジのような厳格な国もあれば、UAE(ドバイ)のような寛容な国・地域も存在します。

 

シーア派

シーア派はムスリム全体の10%強です。
ムスリムでは少数派勢力です。

中東でシーア派が優勢なのはイラン、バーレーンのみです。
その他ではイラク、イエメン、レバノンでは割合が高めです。

シーア派は「アリーの党」と呼ばれ、アリーの血縁(ムハンマド)を大切にします。
イマーム(最高指導者)は時代に1人の存在です。

中でもシーア派最大の十二イマーム派は12代までのイマームの存在にのみ認めています。
最後のイマームから1000年以上経過していますが、最後のイマームは今も生きていると信じられています。

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