暴力団を取り巻く実情と今後の展望

暴力団を取り巻く実情が年々厳しさを増しています。
暴対法が強化され、暴力団の資金は困窮を極めています。

暴力団構成員は徐々に減少傾向。
半グレ、チンピラとの境が曖昧になりつつあります。

今回は暴力団の基礎知識、実情、展望をまとめた記事です。

暴力団とは

反社会的集団

暴力団とは「暴力あるいは暴力的脅迫により、自己の私的な目的を遂げるとする反社会的集団」です。

通称はヤクザ、極道と呼ばれます。
暴力団末端の構成員はチンピラと呼ばれます。

暴力団の経済活動は「みかじめ料(恐喝)、売春斡旋、薬物取引、詐欺・闇金融、違法賭博」などを代表とした犯罪行為にて資金を獲得します。

任侠を名乗る輩もいますが、本来の任侠とは乖離します。
暴力団は暴力を背景に経済活動を行う集団です。

任侠
弱い者を助け、強い者をくじく
義のためには命を惜しまないという気風

規模

暴力団構成員の数は年々減少傾向にあります。
暴力団関係者、家族なども徹底的な引き締めにあいます。

一般市民としての活動が著しく制限されるため、暴力団から脱退するものが後を絶ちません。
平成初頭は10万人近くいた構成員も現在は3~4万人にまで衰退しています。

暴力団の勢力図

現在、日本には24の指定暴力団が存在します。
指定暴力団とは警察からのマークが厳しく、取り締まりを強化することができます。

指定暴力団以下、非指定団体、準暴力団(半グレ)組織が構成されています。

数ある指定暴力団の中でも特に規模の大きい団体のは4団体。
「六代目山口組、住吉会、神戸山口組、稲川会」の4団体で暴力団全体の7割規模に達します。

都道府県別だと福岡県に指定暴力団の数が最多です。
その他、東京、兵庫、大阪に多くの暴力団の拠点があります。

それでは、ざっくりと大きな指定暴力団に触れていきましょう。

六代目山口組

本拠:兵庫県 構成員(準含む):約10,000人

日本最大規模の指定暴力団です。
全国広域に系列の暴力団組織があります。

非合法による経済活動での収益力は世界屈指です。
日本の暴力団、非合法犯罪組織の象徴的存在。

住吉会

本拠:東京都 構成員(準含む):約6,000人

東日本を中心に勢力を維持する指定暴力団です。
西の山口組、東の住吉会であり、長らく山口組とは縁を持たずにいました。

国際的な犯罪組織としても認知されています。

神戸山口組

本拠:兵庫県 構成員(準含む):約5,000人

主要暴力団として指定暴力団に数えられます。
六代目山口組の直系組長13名が離脱し結成します。

六代目山口組との抗争が勃発ます。
また、神戸山口組を離脱した任侠山口組(指定暴力団)との争いがあります。

稲川会

本拠:東京都 構成員(準含む):約4,000人

主要暴力団として指定暴力団に数えられます。
政治とのコネクションが深く、本拠は港区六本木。

神戸山口組ではなく六代目山口組との関係を重視しています。

五代目工藤會

本拠:福岡県 構成員(準含む):約350人

九州地方最大の暴力団組織。
好戦的な姿勢で知られ、反山口組を掲げることで知られています。

暴力団とは何を行っているのか?

暴力的経済活動

暴力団は暴力を背景に経済活動を行う集団と前述しました。
各組織によって、得意とする資産獲得の非合法行為は異なります。

主な資金獲得源は薬物、売春、詐欺、賭博です。

これらの犯罪行為を暴力を背景に経済活動として進めます。
組織化しているのが暴力団の特色です。

取り締まりの厳しい現代では傘下企業、NPO法人などになりすまし経済活動をしています。

日本刀や銃器

銃規制の進んだ日本で銃器を手に暴力行為をしています。

銃器は主に暴力団間の抗争で使用されています。
現代でも銃器発砲事件が起き、民間人を危険に巻き込んでいます。

暴対法の発動

平成に入り暴力団への締め付けを公のものとし、暴対法という法律を定めます。

暴力団は暴対法により活動を著しく制限されます。
活動が制限される中、暴力団はアングラ化、組織の偽装など地下組織化に繋がりました。

現在では各自治体レベルでも暴力団排除条例が動きます。
暴力団関係者の就職、銀行口座の開設、賃貸契約など一般人として生活を営むことの出来ないレベルで制限しています。

暴力団の構成員を社会から排除する流れとなっています。

暴力団と今後の社会

暴力団はなくならないのか?

暴対法などの法規制が進み暴力団の数は年々減少しています。
暴力団の貧困化、高齢化は進んでいます。

下位の構成員は万引き、密漁などを行いかつての犯罪とは毛色が変わってきています。

負の連鎖

暴力団は下から上へお金が流れるシステムです。
上納金という形で本部の組が搾取します。

全体のパイが縮小傾向する中で、下位層は特に困窮しています。

社会から隔絶が進む暴力団組員に「暴力団を辞めればいい」という主張もあります。
ただ、暴力団を抜けた後も口座も作れず、再就職も出来ません。

暴力団からの出口が狭いのは事実です。
暴力団に加入した経緯も劣悪な家庭環境などの背景もあり支援が受けられる環境にありません。

犯罪組織に足を踏み入れた者の末路といえば、それでお終いです。
ただ、救援組織が機能しなければ、犯罪が横行に繋がります。

暴力団から足を洗う人への出口社会にフォーカス、成功例にフォーカスしていく社会になればと思います。

暴力団に代替する組織

「暴力団は必要悪」という主張があります。
「必要悪」という表現は犯罪行為を推奨しているのではありません。

ただ、暴力団がいなくなれば、その代わりの犯罪組織が台頭してきます。

薬物であれば外国人マフィアが日本市場を開拓します。
売春斡旋などは半ぐれ組織にも該当しない学生サークル崩れが行う時代です。

暴力団がなくなっても犯罪行為はなくなる訳ではありません。
新たな犯罪集団が代替となり登場します。

犯罪のアングラ化

暴力団がなくなることで犯罪がアングラ化します。
一般人が犯罪組織を結成し、暴力団に代替した活動を行います。

暴力団はある種、警察の管理下にあります。
警察の管理下にない、一般の犯罪組織では犯罪が露見し、検挙に至るまで困難を極めます。

正解の難しい、もぐら叩きな現状があります。

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