【中東情勢】「エジプト」アフリカ唯一の中東国

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今回は「エジプト」です。

エジプトはアフリカ唯一の中東国です。
国内北東部がアラビア半島とアフリカ大陸を繋ぐシナイ半島を構成します。

エジプトは西にリビア、南にスーダン、北東をイスラエルとパレスチナガザ地区と接します。
北側は地中海、東側は紅海に面します。

国力ではアラブのリーダー格です。
中東ではイラン、サウジ、イスラエルに並び力がある国家です。

治安はエジプト全土でレベル1以上の危険レベルです。
シナイ半島はISIL、国の西側ではリビアの影響もあり治安が不安定です。
→外務省の危険度マップ

治安
シナイ半島、リビア国境はレベル3

エジプトの基本データ

エジプトの成り立ち

古代エジプトはナイル川によるエジプト文明が栄えました。
その後、ローマ帝国、イスラム王朝、オスマン帝国の領土でした。

近代は宗主国をオスマン帝国からイギリスに変わりました。
その後、1952年に現在のエジプト共和国が成立しています。

ナイル川が縦断しており、ナイル川の流域は世界屈指の人口密度です。

エジプトの諸データ

人口は約1億人。
人口は増大傾向です。

イランの首都はカイロです。
都市圏人口は世界16位の大都市です。

カイロはアフリカ、アラブは最大級の都市です。

国土の90%が砂漠地帯。

 

エジプトの経済

アフリカでは屈指の経済力を誇ります。
BRICsの次に経済成長が期待されるNEXT11の該当国です。

地中海と紅海を繋ぐ海運の要所であるスエズ運河を擁します。
スエズ運河の通行料は同国の経済を下支えしています。

現政権もスエズ運河の拡張し、国家プロジェクトとして命運を握っています。

経済の看板は観光産業収入も目立ちます。
著名な世界遺産が存在しますが、情勢不安により観光業は伸び悩んでいます。

 

エジプトの宗教

国民の大部分はアラブ人です。
古代エジプトからの系譜を汲む、エジプト民族という意識があります。

宗教は90%以上はイスラム教スンニ派です。
残りはキリスト教などが占めます。

ムスリム同胞団という中東にまたがる宗教運動組織と深く関係があります。
同胞団はスンニ派を主体としたイスラム法による国家確立を目指す組織です。

現エジプト政権は同胞団に対する強い危機感を持ち、抑圧を強めています。

 

エジプトの政治

エジプトの政治

エジプトは共和政です。
国家元首は大統領が務めます。

大統領は三権に大きな影響力を及ぼします。
軍事のトップも大統領であり、長らく独裁的な役割を担います。

事実上、終身制となっています。

 

エジプトの軍事

中東諸国の中では屈指の軍事力を誇ります。
20世紀中頃から長らく中東戦争を繰り返してきたことから長期的に軍事力への注力が続ています。

現在ではイスラエルと唯一渡り合える軍隊を持つと言われています。
アメリカ軍と親密な関係を持ちますがロシアからも支援を受けます。

 

エジプトの外交

中東とアフリカ、2つの地域に関する、ステークホルダーの多い国家です。
現在は外交に関して開けた対応を取っています。

アメリカ、ロシアと共に関係を深めている国家です。

中東諸国との関係

かつてはイスラエルとの中東戦争で衝突しました。
その後、親米路線でイスラエルと関係修復により、中東諸国と亀裂が生じました。

1980年代後半以降はアラブ諸国とも関係を修復します。
特にサウジとは連携を密に取っています。

ムスリム同胞団への関与を疑われたカタールとはサウジ、UAEなどと共に国交を断絶しています。

エジプトの特徴

2011年 エジプト革命

中東諸国では2011年以降アラブの春と呼ばれる民主化運動が起きます。

エジプトでも30年以上続く、ムバラク政権を打倒しようとする民主化運動が起きます。
民主化運動の要因は若年層の高い失業率、ムバラク大統領の縁故主義への不満です。

エジプトで起きたアラブの春は「エジプト革命」と呼ばれます。
結果、ムバラク政権は崩壊し、ムルシ政権が誕生します。

 

2013年 エジプトクーデター

2012年はエジプト革命を終えて、ムルシ政権が誕生します。
革命の余波もあり、政権運営は難航します。

主要産業の観光事業も政情不安で落ち込み、ムバラク政権より経済成長が鈍化します。
その後、ムルシ政権はムスリム同胞団にすり寄り、国内の腐敗はより進みます。

国内ではデモ運動が再び始まり、クーデターによりムルシ政権は終焉を迎えます。

 

現在のエジプト

2014年にシシ政権が誕生します。

シシ大統領は集会、言論の自由を制限し、国内の治安を沈静化します。
そして、ムスリム同胞団を排除する強権的な姿勢を見せています。

シシ政権は反対勢力を弾圧し、基盤固めを進めます。

経済では、高度経済成長期の日本を彷彿とさせる力の入れようです。
国民へのハードワークを求め、新スエズ運河の建設など経済に活路を見出しています。

因みにシシ大統領は勤勉な日本人にリスペクトを持っています。

シシ政権も事実上の独裁政権です。
アラブの春の結果は民主化とは逆方向へ向かいました。

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