最初の哲学「ミレトス学派」が考える万物の根源

古代ギリシア哲学

哲学とは『人生・世界、事物の根源のあり方・原理を、理性によって求めようとする学問』を指します。
哲学が誕生したのは紀元前の古代ギリシアです。

今回は哲学の成り立ちと最初の哲学と呼ばれる「ミレトス学派」をまとめます。
神話で成り立っていた世界に理性が登場します。

古代の理性的思考に注目するとより面白いです。

哲学の誕生

神話の世界

哲学が生まれる前の世界では神話で物事は完結しました。
疑問が解消されない時には神を登場させて解決させます。

「生き物は…神が作った」、「人間は…神が作った」、「この世界は…神が作った」
神は全ての問いに対する絶対的な答えです。

人々は疑いもせず「あぁ神が作ったのね」と納得しまていました。

万物の根源探し

神話信仰が続く古代ギリシアにて、社会生活に変化が訪れます。
それが奴隷の登場でした。

ギリシアは領土を拡大し、植民地を増やします。
植民地都市では奴隷を働かせて、生活にゆとりが出来ます。

生活にゆとりが出来たことでギリシア人は物事を考え始めます。
「この世の真理は何か?」について思考し始めます

それまでは「神が…」で済ませていた疑問も理性的な思考を巡らすようになります。

徐々に理性的な思考が定着し、哲学が誕生します。
先進文化都市として栄えたミレトスではミレトス学派が生まれます。

ミレトス学派

最初の哲学者「タレス」

ミレトス学派の祖がタレスです。
アリストテレスが、タレス(BC.624-546頃)を最初の哲学者としています。

タレスはエジプトから流入した幾何学、測量術、天文学などを学びました。
タレスは学問から得た科学的思考を基に、万物の根源(アルケー)を探求しました。

「この世界は何で出来ているのか?」という問いを解き明かそうとします。

従来まではこの問いへの答えは「神が作った」でした。
タレスは従来までの神話から離れ、理性的思考で万物の根源に迫ります。

アルケーは水

タレスが導き出したアルケーは「水」でした。
タレスは水が万物の根源であり、全てのモノは水から生成されると考えました。

「水は固体、液体、気体と姿を変える。最後は水に変える」

万物の根源は「水」であるかが正しいかはさておき、神話からは1歩合理性を増しました。
そして、その合理性が古代ギリシアでは支持されました。

無限のアナクシマンドロス

タレスに始まった合理性を伴う万物の根源(アルケー)探しは一時代を築きます。
タレスの弟子であったアナクシマンドロス(BC.610-546頃)も自身が考えたアルケーを提唱。

アナクシマンドロスの提唱したアルケーは「無限(アペイロン)」です。
「全ての有限なものは無限(アペイロン)から作られる」と主張します。

「無限」の概念化

アナクシマンドロスの無限(アペイロン)は神話に毛が生えたようなものです。
タレスが水で合理性を伴わせたのに対して、無限は余りにも抽象的。

空気のアナクシメネス

アナクシマンドロスの弟子がアナクシメネス。
タレス、アナクシマンドロス、アナクシメネスをして、ミレトス三哲人とされます。

アナクシメネスが提唱したアルケーは「空気」です。
「世界は空気が作る」と主張しました。

空気の厚さにより事物が変化します。
空気が薄くなると火、空気が厚くなると水へ変化。

アナクシメネスの具体性

アナクシマンドロスのアルケーは抽象的でした。
脱神話の合理性から1歩後退した感じです。

アナクシメネスは再び、具体的な空気を持ち出すことで理性的思考を取り戻します。

当時のギリシアでは「息=生命」と空気は命を宿す重要な概念でした。
人の生き死にが掛かる空気を持ち出したことにもアナクシメネスの具体的な理性的思考が伺えます。

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